7月26日に「労働契約法の一部を改正する法律案」が可決され、8月10日に公布されました。
今回の改正は有期契約社員の雇用の安定を図るためのものであり、改正点は以下の通りです。
(1)有期労働契約の無期労働契約への転換
(2)有期労働契約の「雇止め法理」を法定化
(3)期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止

(1)について
同一の使用者との間で2以上の有期労働契約が5年を超えて反復更新され、労働者が無期労働契約の申し込みをした場合、事業主は無期労働契約に切り替えなくてはいけません。
その場合、切替えのタイミングは申し込み時点で締結している有期労働契約の期間満了日翌日からです。
2以上とあるので、有期労働契約が必ず一度は更新されていない限りこの要件は満たさないことになります。
なお反復更新については、契約期間の間が6ヶ月空く場合は前回の契約期間は通算対象外とすることになっています。
転換後の労働条件は契約期間が無期に変わるだけで、基本的には従前と同様です。
但し、就業規則や労働契約によって変更することは可能です。その場合、職務の内容等が変更されていないにもかかわらず、労働条件を転換前より低下させることは望ましくないとされています。

(2)について
もともと判例上のルールとして存在していた「雇止め法理」が条文化されました。
使用者の雇い止めに際し、以下2つのいずれかに該当する場合で、『客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合』、雇止めは無効となります。
・当該雇止めが無期労働契約の解雇と同視できる場合
・労働契約更新の期待について合理的な理由がある場合

(3)について
有期契約であることのみをもって、無期労働契約社員と比べて不合理な労働条件を定めることはできません。
但し職務内容や配置変更の内容による相違は考慮されます。

施工日は(2)は公布の日から、(1)(3)は政令で定める日からです。
詳細は以下からご確認下さい。

厚生労働省HP
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/keiyaku/kaisei/

なお、あわせてパートタイム労働法の改正についても現在審議会で議論されています。
パートタイマーの差別的取り扱い禁止基準の3要件を見直す予定となっており、平成25年の通常国会に上程する予定です。

ペイロール事業部 神田 晃二郎